スマホが苦手な親でも続けられる見守りとは|「できる度」別の選び方

この記事の結論

  • 「スマホが苦手だから見守りは無理」ではありません。親の「できる範囲」に合わせれば続けられます
  • LINEの利用率は60代で約9割、70代で約7割。「電話とLINEの返信ならできる」という方はとても多いです
  • まず親の「スマホできる度」を4段階で見極め、そのレベルに合う見守り方法を選びます
この記事の内容(11項目)
  1. 「スマホが苦手」でも、LINEを使う高齢者は多い
  2. 高齢の親が見守りツールを続けられない理由
  3. まず確認——親の「スマホできる度」チェック
  4. レベル別・向いている見守り方法【比較表】
  5. 続けられる見守りツールの3条件
  6. 家族側ができる5つの工夫
  7. 使い慣れたLINEでワンタッチ——ここわタッチ
  8. それでもスマホが難しい場合は
  9. よくある質問
  10. まとめ
  11. 出典

「見守りサービスを使いたいけれど、うちの親はスマホが苦手だから難しいかも」——そう感じて、検討をあきらめてしまう方は少なくありません。けれど、どんなに高機能な見守りでも、親本人が使えなければ/続かなければ意味がありません

大切なのは「スマホが苦手=見守りは無理」と決めつけないことです。実際には、親の「できる範囲」に合わせて選べば、スマホが苦手でも(スマホを持っていなくても)続けられる見守りはあります。この記事では、親の「スマホできる度」のチェック方法と、レベル別に合う見守りの選び方を、誤解のないように正直に解説します。

「スマホが苦手」でも、LINEを使う高齢者は多い

まず前提として、高齢者のスマホ・LINE事情は、この数年で大きく変わっています。

NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、LINEの利用率は60代で約9割、70代で約7割、80代前半でも約半数にのぼります(※1)。「うちの親はスマホが苦手だから」と思っていても、「電話とLINEの返信くらいならできる」という方は実はとても多いのです。

一方で、「アプリのインストールや設定は無理」「文字入力が苦手」という方が多いのも事実です。つまり、見守りを選ぶときに大事なのは「スマホが得意か苦手か」の二択ではなく、「どこまでなら無理なくできるか」を見極めることです。

高齢の親が見守りツールを続けられない理由

なぜ多くの見守りツールは続かないのでしょうか。よくあるつまずきは次の4つです。

  1. 操作が複雑——画面の項目が多い、手順が長いと、それだけで「もういいや」となりがちです。
  2. 文字入力が大変——フリック入力や長文の返信は、高齢の方には大きな負担になります。
  3. 毎回アプリを開くのが面倒——「専用アプリを起動して…」という一手間が、習慣化の妨げになります。
  4. 新しいものへの警戒感——「変な操作をして壊したら困る」「詐欺じゃないか不安」という心理的なハードルも、実は大きな要因です。

つまり、操作が少なく・文字入力がいらず・いつもの画面で完結し・本人が納得していることが、続けられる見守りの条件になります。

まず確認——親の「スマホできる度」チェック

見守り方法を選ぶ前に、親のスマホの「できる範囲」を確認しましょう。次の4レベルのどれに当てはまるかで、向いている見守りが変わります。

  • レベル0:スマホを持っていない/ほぼ触らない——ガラケーのみ、または固定電話だけという方
  • レベル1:電話とカメラくらいは使う——かかってきた電話には出るが、LINEは使っていない方
  • レベル2:LINEの返信・スタンプができる——家族とのLINEのやり取りが日常になっている方
  • レベル3:アプリのインストールや設定もできる——調べものや買い物にもスマホを使いこなす方

迷ったら、ふだんの連絡手段を思い出してみてください。「連絡はもっぱらLINE」ならレベル2以上、「電話しか使わない」ならレベル0〜1です。

レベル別・向いている見守り方法【比較表】

親のできる度向いている見守り親側の操作費用の目安
レベル0(スマホなし)センサー型/訪問型/自治体サービス不要無料〜月3,600円程度
レベル1(電話のみ)センサー型+電話の併用ほぼ不要月1,000〜3,600円程度
レベル2(LINEが使える)LINE型の見守りサービスワンタッチ回答月数百円程度〜
レベル3(アプリも使える)LINE型・アプリ型など選択肢は最多サービスによる月数百円〜数千円

※金額は各社の公開料金をもとにした市場集計の目安です(※2)。プランや初期費用により異なります。

ポイントは2つあります。

  1. レベル2以上なら、新しいアプリを覚えさせる必要はない——使い慣れたLINEに届くメッセージにワンタッチで答えるだけのLINE型なら、「新しいことを覚える」負担がほぼゼロで始められます。
  2. レベル0〜1なら、無理にスマホを覚えさせない——操作が不要なセンサー型や、自治体の見守りサービス(地域包括支援センターで案内してもらえます)のほうが、結果的に長続きします。

レベル3の親であっても、「できるだけ操作が簡単なもの」を選ぶのが実は正解です。始めた当初は使いこなせても、加齢とともに複雑な操作は少しずつ負担になっていくからです。長く使う見守りこそ、いちばん簡単なものを選びましょう。

続けられる見守りツールの3条件

レベルを問わず、続けられる見守りには共通する条件があります。

① 操作が少ない(できればワンタッチ)

手順が少ないほど、毎日のことでも負担になりません。理想は「タッチ1回」で終わること。

② 使い慣れた画面(新しいアプリを覚えなくていい)

新しいアプリを覚えるのは、それ自体がハードルです。すでに使い慣れたLINEなどで完結するなら、覚え直す必要がありません。

③ 本人の負担が小さい

「やらされている」と感じると続きません。数秒で終わり、生活の邪魔にならないことが、長く続く秘訣です。

家族側ができる5つの工夫

親の操作ハードルは、家族のちょっとした準備でぐっと下げられます。

  1. 初期設定は家族がやる——アカウント登録や友だち追加などの設定は、親にやらせず家族が代行しましょう。帰省のタイミングでセットアップしてしまうのが確実です。遠方の場合は、ビデオ通話で画面を見ながら一緒に進める方法もあります。
  2. 文字サイズと通知を整える——スマホの文字サイズを大きくし、見守りの通知だけは気づけるように設定しておくと、「見落とし」が減ります。
  3. 「教える」より「一緒にやる」——操作説明を口で伝えるより、最初の1週間は「届いたら答えてみてね、答えたら私に届くからね」と実際に一緒に試すほうが定着します。詳しいコツは高齢の親にLINEを使ってもらう教え方で解説しています。
  4. 失敗しても責めない——「押し間違えても何も壊れない」と繰り返し伝えることで、警戒感が薄れます。間違い操作でも困らない仕組みを選ぶことも大切です。
  5. 本人の同意を得てから始める——黙って設定すると「監視されている」と感じてトラブルのもとに。「あなたのため」ではなく**「私が安心したいから協力してほしい」**と伝えると、受け入れられやすくなります。

使い慣れたLINEでワンタッチ——ここわタッチ

「スマホは持っていて、LINEのやり取りはできる。でも複雑な操作は苦手」——そんなレベル2の親にちょうど合うのが、LINE見守りサービス「ここわタッチ」 です。

  • 新しいアプリは不要。使い慣れたLINEに体調確認メッセージが届きます
  • 親がするのは、届いた4つの選択肢から1つをタッチするだけ。文字入力は不要で、所要時間は数秒
  • 回答は家族のLINEに届き、カレンダーや週次レポートで振り返れます
  • 応答がないときはリマインド、48時間応答がなければ家族へ緊急アラート
  • 最大3人で見守り共有/月額550円・初月無料・縛りなし

「アプリを覚えるのは無理でも、LINEなら毎日使っている」という親なら、無理なく続けられる設計です。安否だけでなく体調の変化も4択の回答から見えてくるので、「最近ずっと『普通』が続いているな」といった気づきにもつながります。

それでもスマホが難しい場合は

「そもそもスマホを持っていない」「LINEも使っていない」という場合は、無理にLINE型を選ぶ必要はありません。室内に置くだけで**操作なしに見守れる人感センサー型(カメラなしの『ここわ』)**など、本人が何もしなくていいタイプが向いています。

また、多くの市区町村では一人暮らしの高齢者向けに緊急通報システムや見守り訪問を実施しています。親が住む地域の地域包括支援センターに相談すると、無料または低額で使える選択肢を案内してもらえます。

大切なのは、流行や機能の多さではなく、親本人が受け入れて続けられるかです。方法全体の比較は親の安否確認 8つの方法でも詳しく解説しています。

よくある質問

Q. スマホを持っていない親を見守る方法はありますか?

あります。部屋に置くだけの人感センサー型、電話型の安否確認、配食や訪問による見守り、自治体の緊急通報システムなどは、親がスマホを持っていなくても利用できます。まずは親が住む地域の地域包括支援センターに相談すると、地域で使える選択肢を教えてもらえます。

Q. ガラケーしか使っていない親でも、LINEの見守りはできますか?

LINE型の見守りは、スマホでLINEが使えることが前提のため、ガラケーのみの場合は利用できません。無理にスマホへ乗り換えるより、操作のいらないセンサー型や電話型を選ぶほうが続けやすいケースが多いです。ただし「家族と連絡を取りたいからスマホにしたい」という気持ちが本人にあるなら、乗り換えを機にLINEを覚えてもらう選択肢もあります。

Q. 高齢の親に、いまからLINEを覚えてもらうことはできますか?

十分可能です。LINEは70代の約7割、80代前半でも約半数が利用しており(※1)、高齢から始める方も珍しくありません。ポイントは、家族が初期設定を済ませたうえで「読む・スタンプで返す」だけから始めること。文字入力を求めないことが定着のコツです。詳しくは高齢の親にLINEを使ってもらうコツ・教え方をご覧ください。

Q. 親に黙って見守りサービスやアプリを設定してもいいですか?

おすすめしません。後から気づいたときに「監視されていた」と感じて関係がこじれたり、見守り自体を拒否されたりする原因になります。「心配だから」ではなく「私が安心したいから、お願い」と伝えると受け入れられやすくなります。本人が納得して参加する見守りのほうが、結果的に長く続きます。

まとめ

スマホが苦手な親の見守りは、「操作が少ない/使い慣れた画面/本人の負担が小さい」の3条件と、親の「できる度」に合わせた選択がコツです。LINEが使える親なら、ワンタッチで答えるだけのLINE型が続けやすく、スマホ自体を使わない親なら操作不要のセンサー型や自治体のサービスが安心です。家族が初期設定を引き受け、本人の納得を得てから始めれば、「スマホが苦手」は見守りをあきらめる理由にはなりません。親の"できる範囲"に合わせて、今日から準備を始めてみてください。

出典

  • ※1 NTTドコモ モバイル社会研究所「シニアのSNS利用拡大 60代の9割、70代は7割、80代前半は約半数が利用」(2025年4月18日発表/2025年1月調査・全国60〜84歳 男女1,300名) https://www.moba-ken.jp/project/seniors/seniors20250418.html
  • ※2 料金の目安は各社公開料金の市場集計(みまもりプラス「高齢者見守りサービス比較[2025年版]」ほか)を参考にした概数です。公的統計ではありません。

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