カメラなしで親を見守る方法|プライバシーを守る見守りの種類と選び方

この記事の結論

  • カメラを使わない見守りは主に5種類。人感センサー、電気・ガス・水道の使用状況、家電の使用状況、LINEや電話での安否確認、配達・訪問による見守りです
  • カメラとの違いは「様子が見える」か「異変のサインが分かる」か。生活のふだんの姿まで見なくても、毎日の無事と異変に気づくことは十分にできます
  • 選ぶときは「親が自分で操作できるか」と「異変のとき誰に、どう知らせが届くか」の2点で考えると迷いにくくなります
この記事の内容(9項目)
  1. カメラを使わない見守りが選ばれる理由
  2. カメラとセンサーで「分かること」の違い
  3. カメラなしで見守る5つの方法
  4. どれを選ぶ?親のタイプ別の目安
  5. 監視にならない見守りにする5つのコツ
  6. カメラを使わない見守りサービス「ここわタッチ」と「見守りサポートここわ」
  7. よくある質問
  8. まとめ
  9. 出典

カメラなしで親を見守る方法|プライバシーを守る見守りの種類と選び方|LINE見守りサービス「ここわタッチ」

「離れて暮らす親が心配で、見守りカメラを付けようと思った。でも、親に話したら『家の中を見られるのは嫌』と言われた」。あるいは、家族の側が「毎日親の部屋の映像を見るのは、さすがに気が引ける」と感じることもあるでしょう。

見守りというと、まずカメラを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど実際には、カメラを使わずに親の毎日の無事や異変に気づく方法はいくつもあります。この記事では、カメラなしで見守る方法の種類と、それぞれで分かること・分からないこと、親の暮らしを「監視」にしないための選び方と使い方を整理します。

なお、親に見守りをどう切り出すか、嫌がられたときにどう伝えるかは、親が見守りを嫌がる|「監視」と思われない伝え方で詳しく扱っています。この記事では、「どの方式を選ぶか」に絞ってお話しします。

カメラを使わない見守りが選ばれる理由

内閣府の高齢社会白書によると、65歳以上の人口に占める一人暮らしの人の割合は、令和2年に男性15.0%、女性22.1%でした。令和32年には男性26.1%、女性29.3%になると見込まれています(※1)。離れて暮らす親の見守りは、多くの家庭にとって身近な課題になりつつあります。

その中で「カメラはちょっと」と感じる理由は、大きく3つに分けられます。

親の側の理由:家の中が見られることへの抵抗

カメラは、着替えや食事、くつろいでいる姿など、本人が見せるつもりのない場面まで映します。「誰かに見られている」と感じながら暮らすのは、たとえ相手が家族でも落ち着かないものです。来客や近所の人が映ることを気にする方もいます。

家族の側の理由:見ることの負担と気まずさ

カメラは「見ようと思えばいつでも見られる」仕組みです。そのぶん、家族が映像を確認しないと異変に気づけません。忙しい日が続けば見なくなり、逆に気にしすぎて何度も映像を開いてしまうこともあります。親の私生活をのぞいているような後ろめたさを感じる、という声も少なくありません。

安全面の理由:映像データの扱い

インターネットにつながるカメラは、パスワードの設定が適切でないと、外部から不正にアクセスされるおそれがあります。総務省は、初期設定のままなど推測されやすいパスワードのIoT機器が乗っ取られるおそれがあるとして、利用者への注意喚起の取組(NOTICE)を行っています(※2)。家の中の映像という、もっとも私的な情報を扱うことになる点は、知っておきたいところです。

カメラとセンサーで「分かること」の違い

カメラなしの見守りを考えるとき、まず押さえておきたいのが「何が分かれば十分か」という視点です。カメラとカメラ以外の方式では、分かることの種類が違います。

比べる点カメラカメラを使わない方式
分かること部屋の様子・本人の姿・表情動きがあったか、電気や家電を使ったか、本人が返事をしたか
異変への気づき方家族が映像を見て判断する「いつもと違う」状態になると通知が届く方式が多い
プライバシー生活の場面がそのまま映る姿は映らず、生活のサインだけが伝わる
家族の手間映像を確認する必要がある通知が来たときだけ確認すればよい方式が多い
向いている場面転倒の様子を確かめたい、認知症で目が離せない時期など一人で自立して暮らしていて、毎日の無事と異変に気づければよい時期

カメラの強みは、何が起きているかを目で確かめられることです。一方で、一人で元気に暮らしている親の見守りでは、「今日も普段どおり過ごしているか」「いつもと違うことが起きていないか」が分かれば十分なことがほとんどです。それなら、姿を映さずに生活のサインだけを伝える方式のほうが、親にも家族にも負担が少なくて済みます。

カメラなしで見守る5つの方法

カメラを使わない見守りは、主に次の5種類に分けられます。

方式仕組み親の操作分かること
人感センサー型室内のセンサーが人の動きを感知し、一定時間動きがないと家族に知らせる不要家の中で動いているか
電気・ガス・水道の使用状況使用量の変化から、いつもの生活ができているかを推測する不要生活のリズムが続いているか
家電の使用状況電気ポットや照明など、毎日使う家電の利用を家族に知らせる普段どおり家電を使うだけその家電を使ったか
LINEや電話での安否確認決まった時間にメッセージや電話が届き、本人が返事をする返事をする本人が返事できる状態か・体調
配達・訪問による見守り配食や宅配、地域の人の訪問の際に様子を確かめる応対する訪問時の様子

それぞれ、もう少し詳しく見ていきます。

1. 人感センサー型:親は何もしなくていい

部屋に小さなセンサーを置き、人の動きを感知する方式です。決まった時間を過ぎても動きがないときに、家族のスマートフォンへ通知が届く仕組みが一般的です。カメラと違って姿は映らず、伝わるのは「動きがあったかどうか」だけです。

親が何も操作しなくてよいので、スマートフォンを持っていない方や、機械が苦手な方でも使えます。一方で、センサーを置いた部屋以外での異変には気づきにくいので、置く場所はよく考える必要があります。毎日必ず通る廊下や、長く過ごす居間などが候補になります。

2. 電気・ガス・水道の使用状況:生活のリズムで見守る

電気やガスの使用量、水道の使い方の変化から、いつもの生活が続いているかを見る方式です。朝になっても電気が使われない、一日中水が使われないといった変化が、異変のサインになります。

設置する機器がほとんどない、または目立たないことが多いため、「見守られている」感覚が生まれにくいのが特徴です。ただし、使用量のデータは家族に届くまでに時間がかかる仕組みのものもあり、急な異変にすぐ気づけるかどうかはサービスによって異なります。

3. 家電の使用状況:毎日の習慣をそのまま見守りに

毎朝お茶を入れる電気ポット、必ずつける照明など、親が毎日使う家電の利用状況を家族に知らせる方式です。普段の暮らしを変えずに見守れるのが利点です。

ただ、その家電を使う習慣がない日や、外出・旅行で使わなかった日にも「使われていない」と伝わります。親の生活習慣にその家電がしっかり組み込まれていることが前提になります。

4. LINEや電話での安否確認:本人の「元気だよ」が届く

決まった時間に親のスマートフォンへメッセージや電話が届き、本人が返事をする方式です。センサーや家電型と違うのは、親が自分の意思で「元気だよ」と発信する点です。家に機器を置かず、カメラもないので、見張られている感覚が生まれにくい方式の一つといえます。

返事の内容から、その日の体調まで分かるのも特徴です。一方で、親が自分でスマートフォンを操作できることが前提になります。操作に不安がある場合は、スマホが苦手な親でも続けられる見守りも参考にしてください。

5. 配達・訪問による見守り:人の目で確かめる

配食サービスや宅配、新聞配達、地域の民生委員の訪問などを通じて、人の目で様子を確かめる方式です。顔を合わせて話せるので、ちょっとした変化に気づいてもらえることもあります。

ただし、訪問がある日しか様子が分からないため、毎日の見守りにはなりません。自治体が行っている配食や訪問の見守りについては、自治体の高齢者見守りサービスで詳しく紹介しています。

どれを選ぶ?親のタイプ別の目安

方式が多くて迷うときは、次の2つの質問から考えると整理しやすくなります。

  1. 親は、スマートフォンやLINEを自分で使えるか
  2. 異変があったとき、誰に、どのくらい早く知らせが届いてほしいか
親の様子合いやすい方式理由
スマートフォンでLINEを使っているLINEでの安否確認使い慣れた画面で返事をするだけで、体調まで分かる
スマートフォンを持っていない・操作が苦手人感センサー型、電気・ガスの使用状況親の操作がいらず、自然に見守れる
毎日決まった家電を使う習慣がある家電の使用状況暮らしを変えずに見守れる
食事の用意が大変になってきた配達・訪問による見守り+ほかの方式食事の支えと見守りを兼ねられる
認知症の症状があり、目が離せないカメラも含めて検討様子を目で確かめる必要が出てくる時期もある

ひとつに決める必要はありません。たとえば「ふだんの無事はLINEで、それでも返事がないときに備えて人感センサーも」「平日は家電の使用状況、週末は電話で声を聞く」というように、組み合わせると安心感が増します。方式ごとの料金の目安を含めた全体像は、高齢者見守りサービスの選び方にまとめています。

監視にならない見守りにする5つのコツ

カメラを使わない方式を選んでも、使い方によっては親が「見張られている」と感じてしまうことがあります。見守りを長く続けるために、次の5つを意識してみてください。

1. 何が家族に伝わるのかを、最初に親と共有する

「動きがあったかどうかだけが伝わる」「返事をしたかどうかと、選んだ体調だけが届く」など、家族に何が伝わり、何が伝わらないのかを最初にきちんと説明しましょう。何が知られているか分からない状態が、いちばん不安を生みます。

2. 黙って設置しない

心配のあまり、帰省のついでに機器を黙って置いてしまうのは避けましょう。後から気づいた親は、見守りそのものに不信感を持ってしまいます。本人が納得したうえで始めることが、長続きのいちばんの近道です。

3. 必要以上に細かく見ない

センサーの記録やアプリの画面を何度も開いて、「今日は何時に起きた」「昨日は何回トイレに行った」と細かく確かめるのはおすすめしません。家族も疲れますし、その話題を親に向けると、親は「全部見られている」と感じます。異変の通知が来たときに動く、くらいの距離感がちょうどよいでしょう。

4. 通知が来たときの動き方を決めておく

「通知が来たらまず電話する」「つながらなければ近くに住む親戚に頼む」など、異変のときの動き方を家族で決めておきましょう。慌てずに動けるうえ、普段は通知を気にしすぎずに済みます。

5. 見守りを会話のきっかけにする

LINEでの安否確認なら、「今日はちょっと疲れてるみたいだけど大丈夫?」と、返事をきっかけに電話をかけることもできます。見守りが「見張る道具」ではなく「声をかけるきっかけ」になれば、親にとっても続ける意味が生まれます。

カメラを使わない見守りサービス「ここわタッチ」と「見守りサポートここわ」

この記事を書いているTRIAS株式会社では、カメラを使わない見守りサービスを2種類提供しています。親のスマートフォンの使い方に合わせて選べます。

親がLINEを使えるなら:ここわタッチ

ここわタッチは、LINEで毎朝の安否確認ができるサービスです。カメラもセンサーもなく、家に機器を置く必要もありません。

  • 毎朝決まった時間に、親のLINEへ体調確認のメッセージが届きます
  • 親は「いつも通り」「ちょっと疲れている」など4つの選択肢から、ボタンを1回押すだけです
  • 回答はそのまま家族のLINEに届きます
  • 返事がない日は自動でリマインドが届き、それでも応答がなければ家族全員へお知らせします
  • 最大3人まで、追加料金なしで同じ親を見守れます
  • 月額550円(税込)・初月無料です

家族に伝わるのは「返事をしたか」と「選んだ体調」だけです。親が自分で「元気だよ」と発信する形なので、見張られている感覚が生まれにくいのが特徴です。ただし、親御さん本人がスマートフォンとLINEを使えることが前提になります。

親の操作をなくしたいなら:見守りサポートここわ

見守りサポートここわは、人感センサーを使った見守りサービスです。カメラは使わず、室内の動きを感知して、家族のLINEへお知らせします。親が何かを操作する必要はないので、スマートフォンを使わない方や、毎日の返事が負担になりそうな方に向いています。

よくある質問

Q. カメラなしの見守りで、本当に異変に気づけますか?

多くの場合、異変に気づくきっかけになります。人感センサーなら「決まった時間を過ぎても動きがない」、LINEでの安否確認なら「いつもの時間に返事がない」ことが異変のサインになります。カメラのように様子を目で確かめることはできませんが、「いつもと違う」ことに気づく手がかりにはなります。ただし、知らせが届くまでの時間は方式や設定によって違い、起きた直後にすぐ分かるとは限りません。急な体調の変化が心配な場合は、緊急通報システムなどとの組み合わせも検討してください。

Q. カメラなしの方式で、分からないことは何ですか?

本人の表情や顔色、部屋の散らかり具合、転んだときの様子など、目で見て初めて分かることは伝わりません。人感センサーなら動いたかどうか、LINEでの安否確認なら返事と選んだ体調、と分かる範囲が決まっています。分からない部分は、電話で声を聞く・帰省のときに様子を見るなど、人の目と耳で補うと安心です。親への伝え方に迷うときは、親が見守りを嫌がる|「監視」と思われない伝え方も参考にしてください。

Q. 人感センサーもプライバシーが気になると言われました。

一般的な人感センサーで伝わるのは「動きがあったかどうか」で、映像は映りません(製品によってはマイクなどを併用するものもあるので、選ぶ前に仕様を確認しましょう)。どの部屋にいくつ置くかも、親と相談して決められます。それでも気が進まない場合は、家に機器を置かないLINE型や電話での安否確認を検討してみましょう。

Q. カメラとセンサーを組み合わせることはできますか?

できます。たとえば、ふだんは人感センサーやLINEで見守り、認知症の症状が出てきたなど様子を目で確かめる必要が出てきた時期に、本人の同意を得てカメラを足す、という考え方もあります。最初からすべてを付けるのではなく、親の状態に合わせて段階的に見直すのがおすすめです。

Q. 親がスマートフォンを持っていません。カメラなしで見守れますか?

見守れます。人感センサー型、電気・ガス・水道の使用状況、家電の使用状況は、いずれも親のスマートフォンがなくても使えます。固定電話への定期的な連絡や、自治体の配食・訪問の見守りと組み合わせるのもよい方法です。

まとめ

  • カメラを使わない見守りは、人感センサー・電気やガスの使用状況・家電・LINEや電話での安否確認・配達や訪問の5種類
  • カメラは「様子が見える」、カメラなしの方式は「異変のサインが分かる」。一人で元気に暮らす親なら、後者で十分なことが多い
  • 選ぶときは「親が自分で操作できるか」と「異変のとき誰に、どう知らせが届くか」の2点で考える
  • 方式はひとつに絞らず、組み合わせたり、親の状態に合わせて見直したりしてよい
  • 何が家族に伝わるかを親と共有し、黙って設置しない。細かく見すぎず、通知が来たときに動く距離感を保つ

出典

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